ECMタンパク質及びコーティングプレート

選べるECM

細胞外マトリックス（ECM）タンパク質は、細胞内で生産された後、周囲の細胞媒体に分泌され、細胞の接着、分化、増殖、遊走、浸潤、生存などのさまざまな細胞機能を積極的に調節します。In vitro培養におけるECMの主な役割は、ダウンストリームにおけるセルベースのアプリケーション用に、細胞の生存を維持し、増殖を最大限にしながら、細胞接着性を促進させることです。ECM上で増殖させた接着性細胞は、培養の効率性や増殖率を高め、高密度での培養が可能なことが研究で示されています。また、必要な血清及び増殖因子を低濃度に抑えることができ、細胞の分化能が改善されることも明らかになっています。

メルクミリポアは、細胞株毎に異なるお客様のニーズに対応するため、さまざまなECMタンパク質及びコーティング培養容器を提供しています。弊社のECM Cell Culture Optimization Arrayは、それぞれの細胞タイプに最適なコーティング法及び濃度を判定する際に役立ちます。お客様が何を必要としているのかがわかれば、便利なコーティング済み培養容器かご自身でプレートをコーティングできる柔軟性の高いメルクミリポアのECMタンパク質のどちらかを、ご要望に合わせてご選択頂けます。お客様の研究に必要なものがどのようなものであっても、弊社はご要望に合ったフォーマットを提供します。

ECMタンパク質

最も一般的に用いられているタンパク質からより特殊化されたマトリックスまで、メルクミリポアは、お客様が必要とする基質を提供します。最新のセレクションについては以下のリストをご参照下さい。お客様の研究をサポートするため、常に新製品を追加しています。

ミリコート（Millicoat™ ）細胞外マトリックス（ECM）コーティングプラスチック容器

現在メルクミリポアは、6ウェル及び24ウェルフォーマットのコーティング済みマルチウェルプレートを提供しています。コラーゲン、フィブロネクチン、ポリ-D-リシンなどのタンパク質をコーティングしたものを用意しています。コーティング済みの製品は、研究者の皆様にとって非常に便利で有用です。時間のかかるコーティング工程は不要です。プレートのコーティングは一貫したプロセスで行われており、必要な際にいつでもご利用頂けます。

ミリコートECMコーティングストリップ

アッセイの設計における利便性と柔軟性を実現するため、プレート枠に12列の取り外し可能な8ウェルストリップを挿入した、ミリコートECMコーティングストリップをご利用下さい。A-G列のウェルは、ECMタンパク質でコーティングされており、H列はネガティブコントロールとしてご利用頂けるようBSAをコーティングしています。

最適化アレイ

ECM Cell Culture Optimization Arrayは、細胞培養環境に最適なECMタンパク質を迅速に確認できるだけでなく、最適な細胞培養条件を達成するために必要な濃度を特定することができる、この種で初の市販ツールです。

組織培養処理プレート

レートに組織培養処理を施しており、プレート表面上でほとんどの付着性細胞を付着・増殖させることができます。6ウェル、12ウェル及び24ウェルフォーマットを用意し、複数のサンプルを同時にアッセイできる柔軟性を実現しました。本プレートは、SEM及びTEMで分析を行う際に簡単に調製でき、細胞染色法及び蛍光染色法に適用できます。本プレートは、一般的な細胞培養アプリケーションとして単独にご利用頂くことも、レシーバープレートとしてメンブレンベースのミリセル（Millicell®）インサートと併せてご利用頂く事も可能です。プレートはすべて個別に包装・滅菌されています。