メルクが開発した水銀フリーを実現したUVランプのメカニズムとは? 詳細はこちら |
純水中は貧栄養状態であるため、微生物の繁殖と無縁と思われていますが、ある種の微生物は、室温程度の温度範囲において純水中でも増殖します。
このため微生物を含めた水質管理を行う場合は、何らかの方法で微生物を抑制する必要があります。
254 nmの短波長紫外線(UV)は、微生物の遺伝子を損傷し、微生物の繁殖を抑制する働きがあります。
メルクは、純水装置の出口に殺菌用紫外線ランプを設置し無菌に近い純水を製造します。
微生物が抑制されるためには、十分な紫外線照射量が必要です。
メルクの純水装置に採用されている殺菌用紫外線ランプは、ハウジング内で照射される間に LRVが4以上になるように紫外線ランプ強度、ランプサイズ、純水への照射時間を決定しています。
つまり 1 mL中に10,000個の微生物がランプに流入した場合、出口の微生物数を1個/mL以下まで低減します。
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無菌に近い条件で純水が供給されても、タンク内では水が静止する、また室温に放置され微生物繁殖の至適温度になりやすいといった条件のため、純水装置から微生物が供給されると、タンク内であっという間に増殖します。たとえ薬液による殺菌洗浄を行ったとしても、すぐに微生物の繁殖がはじまり、悪い条件では数日で、良くても数ヶ月後には、殺菌洗浄前の微生物数に戻ってしまいます。
Automatic Sanitization Module(ASM)タンク紫外線殺菌ランプを設置して、定期的に点灯させることで、微生物を抑制した純水をお使いいただけます。
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タンク紫外線殺菌ランプは、微生物の長期の繁殖の結果生成される、バイオフィルムを防ぎます。
バイオフィルムが生成すると、薬液洗浄を行っても完全な除去が難しく、水質に悪影響を及ぼし続けます。
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有機物分解用の紫外線ランプは 185 nmの紫外線を出します。しかし実は 254 nmが主波長で、2つの波長の作用で有機物を分解します。
この有機物分解用紫外線ランプを設置することで従来よりも低有機物(低TOC)の超純水が実現しました。
185 nmの紫外線で直接有機物の鎖を切る経路の他、185 nmと254 nmの紫外線を組み合わせ、高エネルギーのヒドロキシラジカルを生成し、ヒドロキシルラジカルが有機物をアタックする分解経路もあります。
有機物は最終的に二酸化炭素まで分解され、水に溶解して炭酸イオンや重炭酸イオンに解離します。
これらのイオンは紫外線ランプの後段に設置されているイオン交換樹脂で交換され、水は比抵抗 18 MΩcm以上の超純水に精製されます。
また二酸化炭素まで分解されなくても、一部が切れてカルボン酸類になった有機物は、二酸化炭素と同様に イオン交換樹脂で超純水になります。
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