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超純水と純水の規格

超純水と純水の用途として、分野ごとに要求水質があり、それぞれ規格が定められています。こちらのページではそれらの規格をまとめました。



基礎研究用・分析化学・バイオ実験用 超純水・純水の規格


JIS K0557 : 1998

用水・排水の試験に用いる水
Water used for industorial water and wastewater analysis

項目種別及び質
A1A2A3A4
電気伝導率 mS/m (25 ℃) 0.5以下 0.1以下(2)(3) 0.1以下(2) 0.1以下(2)
比抵抗 MΩcm(25 ℃) (4) 0.2以上 1以上 1以上 1以上
全有機体炭素 mg/L 1以下 0.5以下 0.2以下 0.05以下
亜鉛 µg/L 0.5以下 0.5以下 0.1以下 0.1以下
シリカ µg/L - 50以下 5.0以下 2.5以下
塩化物イオン µg/L 10以下 2以下 1以下 1以下
硫酸イオン µg/L 10以下 2以下 1以下 1以下

注1: 試験方法によっては項目を選択して良い。また試験方法で個別に使用する水の規定がある場合は、それによる。
注2: 水精製装置の出口水を、電気伝導率計の検出部に直接導入して測定したときの値。
注3: 最終工程のイオン交換装置の出口に精密ろ過器などのろ過器を直接接続し、出口水を電気伝導率計の検出部に直接導入した場合には、0.01 mS/m(25 ℃)以下とする。
注4: 電気伝導率を比抵抗で表現した。原文には表現されていない。

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ASTM D 1193-06(2018)

試薬用水の標準仕様
Standard Specification for Reagent Water

項目Type 1Type 2Type 3Type 4
電気伝導度, 最大, µS/cm at 25 ℃ 0.0555 1.0 4.0 5.0
比抵抗, 最小, MΩcm at 25 ℃ 18 1.0 0.25 0.2
pH at 25 ℃ - - - 5.0 to 8.0
全有機体炭素 TOC, max, µg/L 50 50 200 -
ナトリウム, 最大, µg/L 1 5 10 50
塩化物イオン, 最大, µg/L 1 5 10 50
総シリカ, 最大, µg/L 3 3 500 基準無し


項目Grade AGrade BGrade C
生菌数, 最大, CFU/mL 1 10 1000
エンドトキシン, 最大, EU/mL 0.03 0.25 N/A

※ Type と Grade を組み合わせて要求水質を決定する
Gradeについては選択しないこともできる

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ISO 3696 -1987

分析実験用水-仕様及び試験方法
Water for analytical laboratory use - Specification and test methods

項目Grade 1Grade 2Grade 3
25 ℃での pH Not applicable
(see Note 1)
Not applicable
(see Note 1)
5.0 to 7.5
電気伝導度,  µS/cm 25 ℃, 最大 0.1
(see Note 2)
1.0
(see Note 2)
5.0
酸化可能物質, 酸素(O2) 含有量, mg/L 最大 Not applicable
(see Note 3)
0.08 0.4
1 cmのセル幅において 254 nm における吸光度
Absorbance, 最大
0.001 0.01 Not specified
110 ℃ で加熱した蒸発残渣, mg/kg, 最大 Not applicable
(see Note 3)
1 2
シリカ, mg/L, 最大 0.01 0.02 Not specified

NOTES
1:Because of difficulties associated with measurement of the pH value of high-purity water, and the doubtful significance of the value obtained, limits for the pH of grade 1 and grade 2 water have not been specified.
2:The values of conductivity for grade 1 and grade 2 water apply to freshly prepared water; during storage, it is possible for contaminants such as atmospheric carbon dioxide and alkalis from glass containers to be dissolved , leading to changes in conductivity.
3:A limit for oxidizable matter and residue after evaporation for grade 1 water is not specified because of the difficulty of testing for compliance at the level of purity. The quality of grade 1 water is, however, assured by compliance with the other requirements and by its method of preparation.

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ASTM D 5196-06(2018)

バイオメディカル用水の規格
Standard Guide for Biomedical Grade Water

項目最大許容量
総無機物質 下表に示す無機イオン総量が1 µg/L または比抵抗 18.2 MΩ.cm @ 25 ℃
全有機体炭素
(TOC - インライン分析にて)
20 ppb
菌コロニー生成数 100 cfu/100 mL
エンドトキシン
(エンドトキシンユニット) *A
0.01 EU/mL
ヌクレアーゼ *B -
プロテアーゼ *C -

*A: エンドトキシンに敏感な用途の場合。このような目的では市販化されたキットなども使用できる。
*B: 用途が DNAや RNAの場合。
*C: 用途がタンパクを含む場合。

 
陽イオン
アルミニウム
アンモニア
ヒ素
カドミウム
クロム
フッ化物イオン
コバルト
マグネシウム
ニッケル
カリウム
ナトリウム
チタン
亜鉛
陰イオン
塩化物イオン
硝酸イオン
リン酸イオン
硫酸イオン




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JIS K 0102 : 2013

工場排水試験方法

測定項目JIS K 0557 種別追記
臭気強度(TON) A3 活性炭を通す(約5L/(L-活性炭・h)
色度 A3 孔径0.1µmのろ過材を用いてろ過し、はじめの約 200 mLを捨てた後のろ液
pH A2又はA3 ほう酸塩pH標準液および炭酸塩pH標準液を調製する場合は、炭酸を含まない水を用いる。
電気伝導率 A2又はA3 ただし、電気伝導率0.2mS/m (2μS/cm)(25°C)以下のもの。調製時に20±2°Cに調製して用いる。
COD Mn
(100°Cにおける過マンガン酸カリウムによる酸素消費量)
A4
COD OH A4
COD Cr A4
BOD A3 石英ガラスまたはほうけい酸ガラス製の蒸留器で精製したもの。又は、同等のもの。
燃焼酸化-赤外線式TOC分析法 A3 又はA4 炭酸を含まない水
全酸素消費量(TOD) A3 又はA4 溶存酸素を含まない水
ヘキサン抽出物質
 抽出
 抽出容器による抽出法
 捕集濃縮・抽出法
A3
フェノール類
 前処理(蒸留法)
 4-アミノアンチピリン吸光光度法
A3 ほうけい酸ガラス瓶に保存する(すべてに共通)
界面活性剤
 メチレンブルー吸光光度法
 エチルバイオレット吸光光度法
 溶媒抽出-フレーム原子吸光法
A3
非イオン界面活性剤
 テトラチオシアナトコバルト(II)酸吸光光度法
A3
残留塩素
 o-トリジン比色法
A3
塩化物イオン
 イオンクロマトグラフ法
A2又はA3
硫酸イオン
 前処理(蒸留法)
A3
アンモニウムイオン(NH4+)
 前処理(蒸留法)
 インドフェノール青吸光光度法
 中和手規定法
 イオン電極法
A3
亜硝酸イオン(NO2-)
 ナフチルエチレンジアミン吸光光度法
A3
硝酸イオン(NO3-)
 還元蒸留・インドフェノール青吸光光度法
 還元蒸留-中和滴定法
 銅・カドミニウムカラム還元-ナフチルエチレンジアミン吸光光度法
 ブルシン吸光光度法
A3
有機体窒素
 前処理(ゲルダール法)
 中和滴定法
A3又はA4
有機体窒素
 中和滴定法
A3
全窒素
 総和法
 紫外吸光光度法
 硫酸ヒドラジニウム還元法
 銅・カドミウムカラム還元法
 熱分解法
A3
りん酸イオン(PO43-)
 モリブデン青吸光光度法
A3
加水分解性りん A3
全りん
 ペルオキソ二硫酸カリウム分解法
 硝酸・過塩素酸分解法
 硝酸-硫酸分解法
A3
ほう素
 メチレンブルー吸光光度法
A3 ただし、石英ガラス又は金属製の蒸留器を用いて調製したもの
ナトリウム
 イオンクロマトグラフ法
A2又はA3

 電気加熱原子吸光法
A3又はA4 定量する元素について空試験を行って使用に支障のないことを確認しておく


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産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法(昭和48年環境庁告示第13号、平成 25 年 2 月 21 日改正版)

定義
水とは日本工業規格 K 0557 1998 に規定するA3又はA4のものをいう。


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第十八改正日本薬局方

精製水の水質管理項目

精製水
純度試験 有機体炭素(TOC)
0.50mg/L以下
導電率(25℃) 2.1µS/cm以下

基礎研究用・分析化学・バイオ実験用 超純水と純水の製造装置情報はこちら

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耐候試験用純水の規格

JIS

分野規格番号主な規格水の記述内容
耐候性試験機本体 JIS B 7751: 2007 紫外線カーボンアーク灯式の耐光性試験機及び耐候性試験機
  1. 噴霧用の水 試験片に付着物が生じない水で,電気伝導率5 µS/cm 以下、かつ、全固形分1 ppm 以下であることが望ましい。(シリカ成分は,試験結果に影響するので取り除くことが望ましい。)
  2. ドラム冷却用の水 ドラムなどに,さびを生じさせない程度の清浄な水。
  3. 加湿器用又はウイックの水 水あか又はさびを生じさせない水。
JIS B 7753 : 2007 サンシャインカーボンアーク灯式の耐光性試験機及び耐候性試験機 pH6.0~8.0試験片に付着物が生じない水で電気伝導度5 µS/cm以下、全固形分2 ppm以下(シリカ成分は試験結果に影響するので取り除く)
JIS B 7754 : 1991 キセノンアークランプ式耐光性及び耐候性試験機 pH6.0~8.0脱イオン水を使用付着物が生じない水
プラスチック JIS K 7350-2 : 2008 プラスチック -実験室光源による暴露試験方法-第2部:キセノンアーク光源 蒸留水又は脱イオン水(導電率5 µS/cm以下)全固形分の含有1 ppm以下試験片に目立った汚れや付着物を残さないものとする
JIS K 7350-3 : 2008 プラスチック-実験室光源による暴露試験方法-第3部:紫外線蛍光ランプ 蒸留水又は脱イオン水(導電率5 µS/cm以下)全固形分の含有1 ppm以下試験片に目立った汚れや付着物を残さないものとする
塗料 JIS K 5600-7-7 : 2008 塗料一般試験方法-第7部:塗膜の長期耐久性-第7節:促進耐候性(キセノンランプ法) 蒸留水又はイオン交換水で2 µS/cm以下蒸発残分1 ppm以下のISO3696の2級の水に該当しなければならない
JIS K 5600-7-8 : 1999 塗料一般試験方法-第7部:塗膜の長期耐久性-第8節:促進耐候性(紫外線蛍光ランプ法) ISO3696に規定する等級2の水
JIS D 0205 : 1987 自動車部品の耐候性試験方法 pH5.8~8.6、200~250 µS/cm
繊維 IS L 0842 : 2004 紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法 pH6.0~8.0試験片に付着物が生じない水で電気伝導度5 µS・cm-1以下全固形分1 ppm以下(シリカ成分は試験結果に影響するので取り除く)
JIS K 2246 : 2007 さび止め油 精製水pH6.0~8.0
ゴム JIS K 6266 : 2007 加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの耐候性試験方法 蒸留水又はイオン交換水(pH6.0~8.0、電気伝導度5 µS/cm以下)全固形分の含有が1 ppm以下
建材 JIS A 1415 : 2013 高分子系建築材料の実験室光源による暴露試験方法 蒸留水又は脱イオン水(電気伝導率 5μS/cm 以下)で,全固形分の含有が 1 μg/g未満であり,試験片に汚れ及び付着物を残さないものとする。
シリカのレベルは 0.2μg/g 未満が望ましい。電気伝導率,全固形分及びシリカレベルを測定する場合は,JIS K 0101 に規定する測定方法を参照する。
その他 JIS Z 9107 : 2008 安全標識板 pH6.0~8.0試験片に付着物が生じない水で電気伝導度5 µS/cm以下、全固形分1 ppm以下(シリカ成分は試験結果に影響するので取り除く)


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JASO

分野規格番号主な規格水の記述内容
自動車 JASO M 351 : 1998 自動車部品 -
外装部品のキセノンアークランプによる促進耐候性試験方法
蒸留水及び脱イオン水、導電率5 µS/cm以下、シリカなどの全固形物が 1 ppm以下、試験片に水垢など汚れを残さない、蒸留などに加えイオン交換や逆浸透膜の組み合わせを奨励。


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ISO

分野規格番号主な規格水の記述内容
プラスチック ISO 4892-1 : 2016 Plastics - Methods of exposure to laboratory light sources - Part 1: General guidance
プラスチック-試験所光源への暴露方法-第1部:一般的手引
最大全固形物 1 µg/g、最大シリカ 0.2 µg/g、導電率 5 µS/cm以下。
蒸留または逆浸透とイオン交換の組み合わせを推奨。
最大全固形物 1 µg/gを超えた場合、全固形物とシリカ濃度を記録。
試料表面に付着物または水垢が確認されたら水質をチェックする。
ISO 4892-2 : 2006 Plastics - Methods of exposure to laboratory light sources - Part 2: Xenon-arc lamps.
プラスチック-試験所光源への暴露方法-第2部:キセノンアーク光源
最大全固形物 1 µg/g、最大シリカ 0.2 µg/g、導電率 5 µS/cm以下。
ISO 4892-3 : 2016 Plastics - Methods of exposure to laboratory light sources - Part 3: Fluorescent UV lamps
プラスチック-試験所光源への暴露方法-第3部:蛍光紫外線ランプ
最大全固形物 1 ppm、最大シリカ 0.2 ppm、導電率 5 µS/cm以下。
ISO 4892-4 : 2013 Plastics - Methods of exposure to laboratory light sources - Part 4: Open-flame carbon-arc lamps.
プラスチック-試験所光源への暴露方法-第4部:開炎カーボンアークランプ
最大固形物 1 µg/g、導電率 5 µS/cm以下。
蒸留または逆浸透とイオン交換の組み合わせ。
水垢や付着物が無きこと。
ゴム ISO 4665 : 2016 Rubber, vulcanized or thermoplastic - Resistance to weathering
加硫ゴム,熱可塑性ゴム-耐候性
ISO 4892-1に従う
塗料 ISO 11341 : 2004 Paints and varnishes - Artificial weathering and exposure to artificial radiation - Exposure to filtered xenon-arc radiation.
塗料及びワニス-促追耐候性(キヤノンアーク灯式)
蒸留または脱イオン水で導電率 2 µS/cm以下、蒸発残渣が1 mg/kg未満。
ISO 11507 : 2007 Paints and varnishes - Exposure of coatings to artificial weathering - Exposure to fluorescent UV lamps and water
塗料及びワニス-促追耐候性-紫外線蛍光ランプ法
ISO 3696:1987 Grade 3

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臨床検査試薬水の水質規格

*CLSI® C3-A4で定められたCLRW(Clinical Laboratory Reagent Water)の水質規定

項目Specification for Clinical Laboratory Applications
(臨床検査ラボでの要求仕様)
Conductivity (導電率) < 0.1 µS/cm @ 25 ℃ (10 MΩcm < @ 25 ℃)
TOC (全有機体炭素) < 500 µg/L(ppb)
Bacteria (生菌) < 10 cfu.mL
Particle and Colloid (微粒子とコロイド) Particle Rejection Stage <= 0.22 µm
(0.22 µm以下で微粒子除去)

CLSI:Clinical and Laboratory Standars Institute(米国臨床検査標準協会)
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お問合せ先


メルク ライフサイエンス ラボウォーター事業部

 

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