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お客様インタビュー

MyMilli-Q™ Remote Careで装置管理を効率化し、時間を確保

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京都大学iCeMS
(アイセムス:高等研究院 物質-細胞統合システム拠点)
本間 貴之 様

導入機器・サービス:
超純水・純水製造装置 Milli-Q® IQ 7005、MyMilli-Q™ Remote Care、Elix® Essential、Direct-Q® UV 5 ほか

細胞を制御する物質を創り出して生命の謎を探求するとともに、生命現象にヒントを得た優れた材料を創り出す研究に取り組まれている京都大学iCeMS様。今回はiCeMS解析センター共通設備支援ユニット特定准教授の本間貴之先生にお話しを伺いました。 京都大学iCeMS解析センター様ではMilli-Q® IQ 7005 2台をはじめ、Milli-Q® Reference、Elix® Essential、Direct-Q® UV 5などをご使用いただいています。今回、超純水製造装置の管理として、デジタルサービスMyMilli-Q™ Remote Careを導入いただきました。そこで、導入の背景から導入後の使用状況についてお話しを伺いました。

お仕事の内容を教えてください。

私の仕事を一言でいうと、「実験機器のコンシェルジュ」です。
「最先端の研究成果は、独創的なアイデアに加え、最先端の技術と実験装置があってこそ」の考えを元に、2017年、京都大学iCeMSの中にiCeMS解析センターが発足しました。iCeMS解析センターには、研究室単位では購入しにくい高価な機器をはじめ、最先端の多様な実験機器が揃っています。これらの機器を多くの研究者が共有できる環境を整えるためには、日ごろのメンテナンスや維持管理は欠かせません。私は、これらの機器の管理や実験機器に関する相談、トラブル対応そして新しい共通機器利用の仕組みづくりなどをしています。

超純水製造装置も先生が管理されていらっしゃるのでしょうか。

はい、もちろんです。日常のメンテナンスから定期点検の計画実行などすべて担当しています

今回Milli-Q®の装置管理としてデジタルサービスMyMilli-Q™ Remote Careを導入いただきました。きっかけを教えていただけますでしょうか。

コロナ禍により、多様な利用者が集まる共通実験室をより少人数で維持・管理する必要が出てきたことと、2021年に内閣府から出された「第6期科学技術・イノベーション基本計画」がきっかけです。この計画には、大学のスマートラボラトリー化による研究時間の確保という内容が含まれていました。

確かに大学教員の方の研究時間の確保は課題になっています。文科省のデータでは平成14年には職務活動時間のうち研究活動に使える時間は46.5%でしたが、平成30年には32.9%と、15年間で、研究時間は15ポイントも低減したと報告されています。

先ほども申し上げました通り、私は多くの機器を管理しています。超純水・純水製造装置だけでも5台管理しています。もちろん、一か所にあるわけではありませんので、装置をチェックするために、いちいち複数の建物の上から下まで点検に歩き回らなければいけないことに不効率さと不便を感じていました。そこで、2021年春頃にメルクへ相談しました。

お問い合わせいただいた時は、弊社の高流量純水製造装置Milli-Q® HX 7000シリーズではデジタルサービスMyMilli-Q™ Remote Careが始まっていたのですが、ラボ向けのMilli-Q® IQシリーズではサービスがはじまっておらず、ご不便をおかけしました。

2022年になって、メルクからMilli-Q® IQ 7000シリーズでデジタルサービスが始まるという話しを聞き、使ってみたいと思いました。

デジタルサービスMyMilli-Q™ Remote Careはお客様の施設のLAN環境にてご使用いただくサービスですが、Milli-Q®をLANに接続するなど導入にあたりご苦労はありましたでしょうか?

ありませんでした。
IT部門への相談は必要ですが、「管理の効率化」と目的が明確ですので、学内LANにMilli-Q® IQ 7005をつなぎました。

実際に導入されていかがでしょうか?

Milli-Q Service Planに加入していますので、基本的にはMilli-SAT認定技術員の方がメンテナンスをしてくれていますが、消耗品交換は自分で実施する必要があるものもありますので、メールで通知が来るのは、スケジュールを立てるためにも、消耗品の交換忘れを防ぐためにもとても便利です。何より機器のエラーが即時に受信できる為、水品質の維持が出来ない時間や、機器のダウンタイムを格段に少なくすることができます。超純水の品質の大切さは、大学院時代に、先輩が高感度にタンパク質を検出する銀染色の実験で問題があった際に、水質の問題に気付かれたことがあったことから、痛感しております。iCeMS解析センターの利用者には安心して実験して頂きたいと思っていますので、その為に割く時間が減るのは単に純水装置の管理の時間的、人的コストを下げるだけでなく、多様な面に好影響を与えてくれます。

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勿論、自分の都合の良い時に、Webブラウザを通して、都合の良い場所から機器の状態をチェックしたり、稼働状況や、機器のエラーやメンテナンスの履歴を確認したりすることができるようになりました。必要に応じて複数のメンバーにもアカウントを発行して、これらの情報をリアルタイムに共有し、いざという時に複数人でお互いの仕事をカバーして、利用者の皆様へのサービスを同じ様に提供できるので、研究支援チームとしてのレジリエンスが向上しました。現在、前よりも楽をさせて頂きながら(笑)、安心して、運用することができています。

MyMilli-Q™ Remote Careの新しい機能がお役に立てており、大変うれしく思います。今後期待することはございますか?

iCeMS解析センターでは、Milli-Q® ReferenceやDirect-Q®も使用していますので、これらの装置にもMyMilli-Q™ Remote Careを展開していただきたいです。

貴重なご意見ありがとうございました。今後の製品開発に活かせていただきます。

文科省が目指すスマートラボラトリーが今後のラボのトレンドとなることが予想されますので、MyMilli-Q™ Remote Careを通じて純水装置のスマートラボ化のお手伝いができるよう、引き続き努めてまいりたいと思います。

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