塩田 淳 氏

日本マイクロバイオファーマ株式会社 代表取締役社長

遺伝子治療用プラスミド製造に関するMBJの取り組み

発表要旨

日本マイクロバイオファーマ株式会社は、微生物発酵や微生物変換の専門技術を活かし、抗がん剤をはじめとする医薬品原薬等の製造を継続しているなか、広がりを見せるニューモダリティーのバイオ医薬品においても、新たな技術の獲得と、それらを駆使したCDMOとしての存在感をより高めたいと思っております。そのなかで、ATMP(先端医療医薬品)領域にあるプラスミドは、遺伝子治療薬であるウィルスベクターやmRNAの原料として使用されています。

今回は、そのプラスミドに焦点をあて、ATMPパイプラインの進展や、その利用範囲、代表的な製造プロセス、市場で要求される品質ついて解説するとともに、グローバル及び日本国内におけるプラスミドの供給状況を踏まえ、当社の紹介とともに、当社がその製造実現に向けて取り組んでいる内容について紹介いたします。

プロフィール

前職のJSR株式会社では、一貫して新規事業領域の研究開発、事業開発に従事。2009年からは、JSR(株)におけるライフサイエンス事業の立ち上げを進め、バイオプロセス材料の開発・上市、CDMO事業への参入などを手掛けた。2016年よりJSR・慶應義塾大学医学化学イノベーションセンター 産学連携部門長として慶應義塾大学医学部とのオープンイノベーションを推進するとともに、2016~2021年 AMED LEAP 「腸内細菌株カクテルを用いた新規医薬品の創」プログラムマネージャーとして、最先端の腸内細菌研究の成果の社会実装をすすめ、その成果は、2021年からのAMED 次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業 [腸内マイクロバイオーム制御による次世代創薬技術の開発]へ引き継がれた。
2016年~ 慶應義塾大学 医学部 微生物学・免疫学教室 特任教授 (兼務)
2022年4月1日付で日本マイクロバイオファーマ株式会社の代表取締役社長に就任し、現在に至る。