お客様インタビュー

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株式会社シード
生産管理部品質管理室
分析チーム 兼開発部 材料開発室
田賀 茜 様

Milli-Q® の使用歴:7年
好きな食べ物:豆腐
趣味:陶芸
ご使用装置:Milli-Q® Integral、Milli-Q® Advantage、Elix Advantage

『眼』の専門総合メーカーとしてお客様の『見える』をサポート

株式会社シードは、1日使い捨てソフトコンタクトレンズ「シード 1dayPureうるおいプラス」を筆頭に、さまざまなお客様のニーズに合うように多種多様なコンタクトレンズの製造販売を行っています。弊社では日本で初めてコンタクトレンズを研究した長い歴史があり、その中で培った技術・信頼をもとに、安全で高品質なコンタクトレンズを提供するコンタクトレンズ事業に加えて、コンタクトレンズケア事業、動物用医療機器、眼科用医療機器など眼に関する様々な事業を通じて、お客様の『見える』をサポートするため、日々邁進しています。

私が所属する品質管理室は、製造されたコンタクトレンズの品質に関する試験・検査を行っています。現在、品質管理室には25名が勤務しています。コンタクトレンズの原料、梱包資材、レンズの入れ物となるプラスチックケースなどの構成部品、中間製品、最終製品、製造環境などの業務に細分化され、それぞれの担当者が分担して試験を行っています。コンタクトレンズはお客様の眼に直接触れるものですので、試験する側も安全・高品質な製品を提供するために、医療機器メーカーとしての責任をもって業務に取り組んでいます。

業務柄、実験が多く超純水(Milli-Q®)を汎用しています。ブランク水、製品原料の受入試験でのフラスコワーク、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)、ガラス器具の洗浄など使用する場面は非常に多いです。実験においてはMilli-Q®以外の水は使用していません。

体系立てた社員教育を実施

会社全体の教育システムとしては、新卒で入社すると1か月前後の新入社員研修がありました。階層別集合研修は入社半年後、2年目、3年目と続きましたが、そこでは社会人としての汎用的な知識やスキル、マインドなどの学びの場となっていました。3年目までは土台作りの期間とのことでしたので、集合研修以外の課題(通信教育)などのボリュームは多めでした。

4年目以降は横並びの教育から、役職ごとの研修やカフェテリア方式で主体的な学びを支援する自己啓発支援(通信教育・動画学習・語学研修・資格取得支援)が充実しているのでこれを活用しています。自部署でも専門知識、スキルは、社内でのOJT(On the Job Training)やセミナー参加などで学んでいます。業務を遂行していく上で最低限必要な知識・情報・技術については、参加必須なセミナーもあり、上長からの指示によって参加することももちろんありますが、それぞれの社員が必要と考えたセミナーを自ら申し出て参加するということもあります。また担当業務に必要な専門資格取得支援制度も充実しており、これも受講者の主体性が重視されています。

私が実際に参加して良かったと思うセミナーの1つに、HPLCのセミナーがあります。実際に装置を1人1台提供されて、講師の説明を聞きながら順番に操作するというものでした。初めて触れる装置でしたが、理論と合わせて感覚的に学ぶことができてとてもいい経験になりました。

最近ではコロナ禍においてセミナー開催にも変化があり、講師の方にお越しいただく形から、リモートでの開催がメインとなっています。お越しいただく負担が減りますし、参加者側も会議室に集まる以外に、自宅や事務所などからの参加という選択肢が増え、より参加しやすくなったと感じています。しかし、リモートでの開催の場合、装置などに実際に触れることができない点は残念に感じています。

実験業務における必須知識が得られるメルクの超純水セミナー

そういった教育環境の一環として、毎年新入社員に向けて、超純水・純水製造装置を含めた使用機器メーカーのセミナーを企画しています。これは「それぞれの機器に対する予備知識の修得」といった位置付けで行っています。新入社員はほとんど理系であり、全員が配属後に実際に使用する機器類について学びます。メーカーと製品に関する情報、他社製品との比較を含めた製品の特長、取り扱い上の注意点やメンテナンス方法など、社内のOJTだけではどうしてもカバーできない専門知識を取得する場として、セミナーを必要に感じています。

その1つであるメルクの超純水セミナーは、ガラス器具の扱い方や洗浄方法と並ぶ「実験の基礎編」という印象があり、実験業務における必須知識が得られると考えています。ですから、入社1年目に受ける意味は大きいと思います。実際に超純水セミナーの内容はとても役立っています。超純水・純水製造装置の原理・操作方法だけでなく、Milli-Q®の性質や洗瓶に移したときの水の管理方法や、装置の消耗品の知識など、実用的な知識が学習できています。

私自身は超純水セミナーに入社1年目から4年目に、目黒にあるメルク本社でのセミナーと、弊社への訪問型セミナーに参加したことがあります。訪問型セミナーでは座学に加えて、弊社の超純水・純水製造が設置してある場所で、装置の原理や操作方法、消耗品の話などを、実際に装置に触れながら説明を聞き、より分かりやすく学ぶことができました。座学に加えて実際に装置に触れることによって多角的に理解することができるので、非常に勉強になりました。その辺りがコロナ禍でできなくなっているのはやはり残念に思います。ただ、他の機器のオンラインデモのように、リモートの場合も、講師の方が実際に見られないような装置の部分までカメラで撮影するなど工夫がなされています。ですから、コロナ禍でセミナーがリモートになったとしても、視覚的、感覚的に装置について知れるような映像の工夫などをしていただければ、わかりやすくなるのではないかと期待しています。

Milli-Q®が使えるのは当たり前のようでとても重要なこと

Milli-Q®は安心して使える超純水という印象です。毎年Milli-SATサポートプラスに含まれるMilli-SAT認定技術員による装置の点検とメンテナンスを実施していただいていますので、信頼性が高い安定した水質が保たれ、安心して使うことができています。実験する者からするとMilli-Q®が使えるのは当たり前のようでいて、とても重要なことだと感じています。

私自身は学生時代も純水自体は使用したことがありましたが、Milli-Q®を使用したのは弊社に入社してからです。入社当時からコンタクトレンズの保存液の受入試験や、工場の装置の水質検査などの水関連の試験を担当してきました。工場の製造設備の大型純水装置のフローを覚える際に、ちょうど超純水セミナーがあり、そのセミナーで装置の構造や原理を知り、共通する機構が多かったのでとても勉強になったことを覚えています。毎日触れる装置であることと、実際にMilli-Q®の消耗品交換を行っておりましたので、「これが活性炭で、これがRO膜で・・・」といった具合に、超純水・純水装置と工場の大型純水装置を重ねて、構造や水の精製プロセスを楽しく勉強することができたことを覚えています。

Milli-Q®は正確な試験結果を得るための基盤のような存在

品質管理室における業務のように適否を判断する試験において、Milli-Q®は正確な試験結果を得るためになくてはならない基盤のような存在だと思っています。手順に従って試験を行っても、使用した水の質が悪ければ試験の信頼性が崩れてしまいます。水質は目では見えませんが、弊社では見えない水質にも価値を感じてメンテナンスをしています。

そのため、Milli-SAT認定技術員による点検で、装置や水質の信頼性を保証できることはとても重宝しています。また弊社でMilli-Q®のセミナーを毎年開催しているのは、もちろんMilli-Q®を活用しているということもありますが、“水”を非常に大切に考えているからともいえます。

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