Clarisolve® mPAAポリマーは高密度培養で得られるモノクローナル抗体(mAb)の清澄化をより簡便に処理する事を目的として開発された、刺激によって自発的に凝集するポリマーです。Clarisolve®デプスフィルターと組み合わせることで、バイオリアクターからの細胞培養液回収という課題に対し、遠心分離法に変わる代替法を提供いたします。
一般的に、高密度細胞培養液を処理するためにはデプスろ過面積を増やす事が必要になります。酸やポリマーなどの凝集剤を用いることでこのようなフィード液を清澄化するのに必要なろ過面積を減らすことは可能ですが、mAbの安定性に負の影響を与える薬剤や、凝集後に高レベルで残留する薬剤もあります。Clarisolve® mPAAポリマーはポリマー残留レベルを低く抑え、ダウンストリーム側の単位動作に悪影響を及ぼさないことでリスクを最小限に抑えながら、ろ過面積の削減を可能にします。他のポリマー凝集剤と比べ、Clarisolve® mPAAポリマーを用いた凝集は使用するポリマーの容量への依存性がより低いことから、堅牢性が向上し、幅広い容量の処理を可能にします。
Clarisolve® mPAAポリマーは、Clarisolve®デプスフィルターと組み合わせて前処理のソリューションとして使用することで、デプスろ過に必要な面積を減らしながら、凝集能や不純物除去において安定した性能を発揮します。これによりセットアップに要する時間、消耗品、洗浄回数およびコストの大幅な削減が可能になります。また、Clarisolve® mPAAポリマーはClarisolve® 60HXデプスフィルターと組み合わせて使用することで、自然素材から作られた従来のデプスフィルターに代わる、完全に人工素材のみによる清澄化も可能にします。
Clarisolve® mPAAポリマーはメルクの堅牢な清澄化製品群ポートフォリオを基礎としており、Clarisolve®デプスフィルタープラットフォームを補完するものです。