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ニュースリリース
2015年11月18日
Markus Talanow: +49 6151 72-7144
Investor Relations: +49 6151 72-3321

メルク、Sigma-Aldrichの買収を完了
  • 170億ドルの買収により、ライフサイエンス業界の有力企業としての地位を確立
  • 取扱製品、組織のケイパビリティ、地理的事業範囲を拡大する新体制
  • ライフサイエンス分野の強力なeコマースおよび販売プラットフォームを通じて供給される30万種以上の製品と定評あるブランドにより、お客様に価値を提供
  • 買収完了後の組織構造と上層経営陣が決定

2015年11月18日、ドイツ、ダルムシュタット発 - サイエンスとテクノロジーの分野における世界有数の企業であるMerck(以下メルク)は本日、Sigma-Aldrich(本社:米国ミズーリ州セントルイス、以下シグマ アルドリッチ)を170億ドルで買収する手続きを完了したと発表しました。これによってメルクは、グローバルで1,300億ドルの市場規模を持つライフサイエンス業界におけるリーダー企業の一社として、ライフサイエンス分野における最も困難な問題の解決に向け取り組む体制が整ったことになります。

メルクは先週、シグマ アルドリッチの買収成立に必要な独占禁止に関する最終条件となっていた欧州委員会の承認を受け、それに伴い、この度買収手続きが完了しました。買収後、メルクは世界67カ国の72の製造拠点と約5万人の従業員を抱えることになります。メルクのライフサイエンス・ビジネスでのプロフォーマベースの年間売上高の総計は、2014年時点で46億ユーロでした。2015年のメルクグループ全体の売上高は、11月12日の2015年度第3四半期の決算発表の通り、126億~128億ユーロになると見込まれます。

メルクのCEO兼会長のカール-ルドウィッグ・クライは次のように述べています。「シグマ アルドリッチの買収は、当社がこれまで約10年にわたって進めてきた組織変革の集大成と言えるものであり、これによって有力なサイエンスとテクノロジーの企業としての地位が確固たるものになります。メルクはグローバルで1,300億ドル規模を持つライスサイエンス業界における有力企業の仲間入りを果たし、ヘルスケアとパフォーマンスマテリアルズという当社の成長を支えるほかの2つのビジネス基盤と共に、私たちの暮らす社会を根本から変えるグローバルな課題に取り組むための体制が整ったことになります」

メルクでは、これまでの10年間に、買収と事業売却に合計380億ユーロを投じて、かつての医薬・化学品会社から、ヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズという3つのビジネスを有するサイエンスとテクノロジーの企業への転換を果たそうとしてきました。これらのビジネスは、それぞれの市場で他社と競争し、業界のイノベーションを促進するための基盤として機能するものです。

シグマ アルドリッチの買収に伴い、メルクは、メルクミリポアやMilli-Qに加え、SAFCやBioRelianceなどの非常に魅力的で有力なブランド群、さらには30万種以上の製品の供給をサポートする効率的なサプライチェーンを、全世界のライフサイエンス企業に向けて提供できるようになります。同社は、バイオテクノロジー生産チェーンの全工程を網羅することになり、顧客サービスの強化や顧客インターフェースの簡素化を実現し、競争力のある販売プラットフォームを備えた、一気通貫したワークフローを構築していく予定です。

ライフサイエンスとパフォーマンスマテリアルズの両ビジネスを担当する経営執行委員会委員であるベルント・レックマンは次のように述べています。「今回の買収は、メルクのライフサイエンス分野への長期的な投資戦略において重要な節目となるものです。この戦略で最初の重要なステップとなったのは2010年のミリポアの買収であり、今回のシグマ アルドリッチの買収完了に伴い、メルクはライフサイエンス分野における競争力の確保に向けて大きな飛躍を遂げることになります」

統合を円滑に進めるために、メルクでは新規ビジネスの統合計画を大きく進展させました。ビジネスの名称は、アメリカとカナダを除いた全ての国で「メルク」ブランドに統一され、アメリカとカナダでは「ミリポアシグマ(MilliporeSigma)」が使われていく予定です。新たな事業組織では、顧客志向、継続的なイノベーション、組織のケイパビリティの強化に重点を置き、業界をリードする両社の人材を人材を有効活用していきます。

メルクのライフサイエンス・ビジネスのプレジデント兼CEOであるウディト・バトラは、「買収の完了に伴い、当社はグローバルのサイエンス・コミュニティと協力し、ヘルスケアへのアクセスの拡大を支援することで、ライフサイエンス分野の最も困難な問題を解決するための取り組みをスタートさせる体制が整いました。メルクの実績ある卓越したオペレーションを活用して、増え続けるお客様に、より効率的で革新的なソリューションをお届けできることを大変嬉しく思います。新組織は、とりわけ統合サプライチェーン業務やIT、eコマースをはじめとする領域で、メルクとシグマ アルドリッチの双方の能力がフルに発揮されるような体制になっています」と述べています。

メルクは、ライフサイエンス企業の個々のニーズに応じたイノベーションの促進と提供に向け、ストラテジックマーケティング&イノベーション(SMI)チームを設置しました。チームは3つの顧客セグメントに基づき編成されており、顧客セグメント戦略、製品ポートフォリオとロードマップ、製品バリュープロポジションの設定を担うことになります。新しいビジネスでは、現地のノウハウを事業に活かす目的から、地域ごとに管理するコマーシャルエリアを設けています。コマーシャルエリアは、マーケティングや営業のほか、顧客および販売業者との関係管理を担います。

シグマ アルドリッチのSAFCコマーシャル事業は、SAFCハイテク事業を除き、メルクのライフサイエンス・ビジネスに統合される予定です。一方メルクのパフォーマンスマテリアルズ・ビジネスを補完するSAFCハイテク事業は、 メルクのパフォーマンスマテリアルズ・ビジネスのICマテリアルズ事業に統合される予定です。                                                                    

メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズの分野における世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業です。がんや多発性硬化症を治療するためのバイオ医薬品療法から、科学研究と生産に関する最先端システム、スマートフォンや液晶テレビ向けの液晶材料にいたるまで、約5万人の従業員が人々の暮らしをより良くする技術の一層の進歩を目指しています。2014年は66カ国で113億ユーロの売上高を計上しました。シグマ アルドリッチの買収後、事業展開地域は67カ国に拡大します。メルクは1668年に創業された世界で最も歴史の長い医薬・化学品会社で、 創業家が今でもメルクグループの上場株式の過半数を保有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、ドイツのダルムシュタットに本社を置くメルクが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国ではEMDセローノ、ミリポアシグマ(MilliporeSigma)、EMDパフォーマンスマテリアルズとして事業を行っています。メルク株式会社についての詳細は、www.merck.co.jpをご覧ください。